神宮希林 わたしの神様

旅人は、樹木希林。
「自分の身を始末していく感覚で毎日を過ごしている」。
本作は、そう語る希林さんの人生はじめての「お伊勢参りドキュメント」です。

2013年、伊勢神宮は二十年にいちどの式年遷宮の年。遷宮とはいうなれば、神様のお引越し。神宮や伊勢志摩地方だけでなく、日本中がかかわる大きな「お祭り」でもあります。参宮街道を行き、お白石持行事などの祭事に参加、伊勢神宮の神域をめぐり、広大な神宮林の山に登り、俳句をひねる。女たちが祈る志摩の石神さまも訪ねます。

希林さんには会いたいひとがいました。歌人の岡野弘彦さんです。戦争と震災と神宮……。89歳のいまも未来に何かをつたえようとしている岡野さんのお話に、希林さんは何を感じたのでしょう。

ところで、神様ってホントにいるんでしょうか?
いるとしたら、どこに?

真新しい檜の香。淨闇につつまれた内宮の遷御。
夢とも現実ともつかぬまま深まってゆく、旅。
いのちについて、家族について。
それからやっぱり、愛について想いをはせる。そんなお伊勢参り。

あなたもどうか、ゆるりごいっしょください。